嘘つき令嬢は多情な侯爵様に、真実の愛を囁きたい

プロット

１話

「歴史ある家系の伯爵令嬢」とは名ばかりの貧しい暮らしをしているセイラに、歳の離れた成金商家の後妻となる縁談が持ちあがる。
セイラの家は父の放蕩経営と、後妻の散財によって領地経営は火の車。結婚すれば商家への多額のツケは帳消しとなると聞き、両親は大喜びして承諾する。
けれど先方が欲しいのはセイラが持つ伯爵令嬢という肩書だけ。
両親から蔑ろにされているセイラは「家族の為。今まで伯爵令嬢として育ててきた恩を返せ」と強く命令されて嫌とは言えない。
けれどそんな彼女には夢があった。

「一度でいいから素敵な恋愛をしてみたい」

そんな夢を叶えるべく周囲の人の手を借りて、初めて舞踏会へと繰り出すことにしたのだった。