溺愛社長の2度目の恋
――これが採用メールをもらう、二日前の話だ。
メールをもらった翌日、私は再びSky End Companyを訪れていた。
「それで。
採用条件の確認、だったっけ?」
「はい」
天倉社長自らコーヒーを淹れてくれ、私の前に自分の分と一緒に置きながら座る。
「勤務時間は九時半から十八時まで。
休日は土日祝日と夏季、年末年始休暇あり。
あとは……」
「そういう話じゃなくてですね!」
ごく一般的なことを説明しだした社長を制する。
「じゃあ、どういう話?」
怪訝そうに彼が僅かに首を傾げる。
それが、四十のおじさんなのに可愛く見えた。
「あー、えっと。
これ、これはどういうことですか?」
ついそれで怯みそうになったが、これは重大問題なのだ。
バッグから携帯を取りだして操作し、問題のメールを見せる。
「この、【追加条件社長との婚姻】って」
「文字通りの意味だけど?」
またしても社長は、小首を傾げた。
「社長って天倉社長のことですよね?」
「そうだよ」
足を組み、彼はコーヒーを一口飲んだ。
「社長との婚姻って、私は天倉社長と結婚しないと採用してもらえない、ってことですか?」
「そうなるねー」
メールをもらった翌日、私は再びSky End Companyを訪れていた。
「それで。
採用条件の確認、だったっけ?」
「はい」
天倉社長自らコーヒーを淹れてくれ、私の前に自分の分と一緒に置きながら座る。
「勤務時間は九時半から十八時まで。
休日は土日祝日と夏季、年末年始休暇あり。
あとは……」
「そういう話じゃなくてですね!」
ごく一般的なことを説明しだした社長を制する。
「じゃあ、どういう話?」
怪訝そうに彼が僅かに首を傾げる。
それが、四十のおじさんなのに可愛く見えた。
「あー、えっと。
これ、これはどういうことですか?」
ついそれで怯みそうになったが、これは重大問題なのだ。
バッグから携帯を取りだして操作し、問題のメールを見せる。
「この、【追加条件社長との婚姻】って」
「文字通りの意味だけど?」
またしても社長は、小首を傾げた。
「社長って天倉社長のことですよね?」
「そうだよ」
足を組み、彼はコーヒーを一口飲んだ。
「社長との婚姻って、私は天倉社長と結婚しないと採用してもらえない、ってことですか?」
「そうなるねー」