溺愛社長の2度目の恋
「に、二回目でもこんなに痛いんですか……?」

あまりの痛みに涙目になっていた。

「多少は痛いかもだけど、こんなに……」

そのまま、有史さんはなにか考え込んでいる。

「……もしかして、檜垣に担がれていたのかも」

「え?」

担がれていたって、なにが?

「とにかく。
夏音は今日がハジメテだってこと。
ごめんね、知らなくて。
今からじゃ遅いけど、うんと優しくするから」

「え?
え?」

わけのわからないまま、再び有史さんに押し倒される。

「ゆっくり慣らしながらするね」

ちゅっとあやすように口付けが落とされる。
その後も私が苦痛で顔を歪めるたび、和らげるように優しくキスして、頭を撫でてくれた。
おかげで全部、彼を迎え入れる。

「有史、さん」

「ん?
まだ痛い?」

心配そうに彼の眉間にしわが寄る。
それにううんと首を横に振った。

「幸せ、です」

私が笑うと、有史さんも幸せそうにうっとりと笑った。

「僕もだよ」

ちゅっと彼の唇が重なる、幸せすぎて、まるで夢の中にでもいるみたいだ――。
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