溺愛社長の2度目の恋
「……ちなみに、深里さんはどうだったんですか」

あの父親の様子からして、ご挨拶に行ったときに同じような台詞を言われているはず。

「深里かい?
深里は愛の力で乗り越えてみせます、だったよ」

さすがというかなんというか、深里さんは私なんかと違い、女子力が高い。
バカっぽい私よりもこちらのほうが断然、ときめく。

「ま、夏音は夏音らしくてよかったけどね」

「もー、笑わないでくださいよ!」

また有史さんがおかしそうに笑い出す。
私らしくていいと言われ、いい気になっている私がいた。
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