溺愛社長の2度目の恋
第5話 なんで邪魔されたって思ったんだろう
有史さんの実家に行った翌週は、私が今抱えている案件、カドさんのオーナーに会うべく有史さんと出張だった。
「……同行なんて悪いです」
恐縮しきって助手席で小さくなる。
私ひとりで行くつもりだったが、有史さんは着いてきてくれた。
「檜垣は癖が強い男だからね。
夏音ひとりだとなにかと大変だと思うし」
癖が強いは有史さんから彼の依頼の仕方を聞いているだけに、なんとなく納得してしまう。
檜垣さんとはカドのオーナーでクライアントさんだ。
高速での移動中、有史さんはこまめにパーキングなどに寄ってくれた。
私がトイレに行きたいなど言わないでいいようにかもしれない。
そういう気遣いは、好感が持てた。
高速を下りて少し走り、車は森の中に入っていく。
「インターからも近くて、車で五分も行けば温泉地、アウトレットモールと観光地は十分くらいかな?
とにかく立地がいいんだ」
行き止まりの開けた場所には、すでに赤の、コンパクトサイズの外車が停まっていた。
その隣に有史さんが車を停める。
「天倉さん!」
私たちが車を降りるとすぐに、有史さんと同じ年くらいの男性が近づいてきた。
「檜垣!」
有史さんと彼は互いに肩をバンバン叩きあい、とても親しそうだ。
「……同行なんて悪いです」
恐縮しきって助手席で小さくなる。
私ひとりで行くつもりだったが、有史さんは着いてきてくれた。
「檜垣は癖が強い男だからね。
夏音ひとりだとなにかと大変だと思うし」
癖が強いは有史さんから彼の依頼の仕方を聞いているだけに、なんとなく納得してしまう。
檜垣さんとはカドのオーナーでクライアントさんだ。
高速での移動中、有史さんはこまめにパーキングなどに寄ってくれた。
私がトイレに行きたいなど言わないでいいようにかもしれない。
そういう気遣いは、好感が持てた。
高速を下りて少し走り、車は森の中に入っていく。
「インターからも近くて、車で五分も行けば温泉地、アウトレットモールと観光地は十分くらいかな?
とにかく立地がいいんだ」
行き止まりの開けた場所には、すでに赤の、コンパクトサイズの外車が停まっていた。
その隣に有史さんが車を停める。
「天倉さん!」
私たちが車を降りるとすぐに、有史さんと同じ年くらいの男性が近づいてきた。
「檜垣!」
有史さんと彼は互いに肩をバンバン叩きあい、とても親しそうだ。