自己刑罰
2
-二-
殺した? 克己が?
そう思うと顔を上げる事も、そのまま泣く事も出来なくなっていた。
「オレが五歳、妹が三歳だった。
二人で遊んでいて…。その日はオレが連れ出したのか付いてきてしまったのか。もう忘れたけど、よく二人で遊んでいたから…。
だけどその日、ちょっと目を離した隙に、池に落ちていた。
どうやってか、いつの間にか解らないけど…見つかった時は、冷たくなって、浮いていた。
オレの所為、なんだ。
でも思うよ。生きていたら今頃どんな中学生になっていたろうとか。
あの頃はオレに懐いていつもくっついていたけど、もう、おにいちゃん嫌いとか言われているのかなあ、とかね。
ずっと親に、特に母さんに、何度も言われたよ、お前のせいだ!
だからきっとオレのせいだ」
ただ、私はじっと、克己の胸で聞いているしかなかった。
もしかしたら、克己も今は、私の顔を見たくないだろうか。
殺した? 克己が?
そう思うと顔を上げる事も、そのまま泣く事も出来なくなっていた。
「オレが五歳、妹が三歳だった。
二人で遊んでいて…。その日はオレが連れ出したのか付いてきてしまったのか。もう忘れたけど、よく二人で遊んでいたから…。
だけどその日、ちょっと目を離した隙に、池に落ちていた。
どうやってか、いつの間にか解らないけど…見つかった時は、冷たくなって、浮いていた。
オレの所為、なんだ。
でも思うよ。生きていたら今頃どんな中学生になっていたろうとか。
あの頃はオレに懐いていつもくっついていたけど、もう、おにいちゃん嫌いとか言われているのかなあ、とかね。
ずっと親に、特に母さんに、何度も言われたよ、お前のせいだ!
だからきっとオレのせいだ」
ただ、私はじっと、克己の胸で聞いているしかなかった。
もしかしたら、克己も今は、私の顔を見たくないだろうか。