誰にも言えない秘密の恋をしました       (君にこの唄を捧ぐ)
ベッドからそっと出て、そして気付く。
床には沢山の書き損じの紙。

ああ、多分、新曲を作曲中なんだ。

そう思い、自然と笑顔になる。

そんな時の蓮さんは、まるで子供みたいに散らかし放題だ。

昨夜だって、私が少し話しただけで何があったか直ぐに悟って、理由も聞かずに慰めてくれた。

そんな大人な人なのに…この散らかしよう。

可愛いなと思ってしまうのは、そこに愛があるからなのかな。

自分で思いながら恥ずかしくなる。

寝室の床を片付けて、身支度を整える。
ああ、昨日何も持たずに来たから着替える服が無い。

そう思うがふとベッドの上に犬耳のフードの部屋着が置かれていた。  
それをに着替えてリビングに行く。

あっ!ピアノ弾いてる…

でも、音聞こえない…。
残念…新曲1番に聞けるかなぁ?

そっと近付いても気付かないくらい集中してる。
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