誰にも言えない秘密の恋をしました (君にこの唄を捧ぐ)
「あと、一緒に写真撮って貰えるかしら?私、去年のコンサート2回も行ったのよ。」
「それは…ありがとうございます。
コンサートチケットが欲しいなら、連絡くれれば用意します。」
身内なんだからわざわざ買わなくていいだろうと蓮は思うのに、
「駄目よそんなの。私は1ファンとしてみんなと同じようにチケットを取りたいんだから。」
もう既に、母の思考回路は俺には分からない…と、蓮はお手上げ状態だ。
「写真撮りましょ。どこが良い場所はないかしら。」
母はキョロキョロと辺りを見渡しながら、ミーハー心は止まらないらしく、ウキウキと蓮を白い壁側に立たせる。
「ここが良いわね。」
母は隣に並び、龍二にスマホを預けて撮ってもらう。
蓮は思う。
今まで、家族写真なんて撮った試しもなく、母と並んで撮った写真なんて数えるくらいしかない。
だから、誰かと写真を撮るなんて事に慣れて無いからこういうのはかなり苦手だ。
ぎこちなく寄り添いながら写真を1枚撮る。
龍二が「もう一枚」と言ったところで、もう良いだろうと蓮はスッと母から離れる。
「蓮、今日は来てくれてありがとう。
お父様とは仲直りしたの?」
やっと母親らしい事を言う。
「父とは歩み寄りたいとは思っていますが、今の仕事を辞めるつもりはないので、会社は継ぐ気は無いです。」
「そうよね。あの人の言いなりに生きる子では無いと思ってたわ。私の子だもの。
私は良い母では無かったから、貴方に今更母親面は出来ないわ。
だけど少しでも貴方が生きて欲しいと思ってくれるなら、喜んで手術を受けるわ。」
涙ぐみながら母は言う。
「それは…ありがとうございます。
コンサートチケットが欲しいなら、連絡くれれば用意します。」
身内なんだからわざわざ買わなくていいだろうと蓮は思うのに、
「駄目よそんなの。私は1ファンとしてみんなと同じようにチケットを取りたいんだから。」
もう既に、母の思考回路は俺には分からない…と、蓮はお手上げ状態だ。
「写真撮りましょ。どこが良い場所はないかしら。」
母はキョロキョロと辺りを見渡しながら、ミーハー心は止まらないらしく、ウキウキと蓮を白い壁側に立たせる。
「ここが良いわね。」
母は隣に並び、龍二にスマホを預けて撮ってもらう。
蓮は思う。
今まで、家族写真なんて撮った試しもなく、母と並んで撮った写真なんて数えるくらいしかない。
だから、誰かと写真を撮るなんて事に慣れて無いからこういうのはかなり苦手だ。
ぎこちなく寄り添いながら写真を1枚撮る。
龍二が「もう一枚」と言ったところで、もう良いだろうと蓮はスッと母から離れる。
「蓮、今日は来てくれてありがとう。
お父様とは仲直りしたの?」
やっと母親らしい事を言う。
「父とは歩み寄りたいとは思っていますが、今の仕事を辞めるつもりはないので、会社は継ぐ気は無いです。」
「そうよね。あの人の言いなりに生きる子では無いと思ってたわ。私の子だもの。
私は良い母では無かったから、貴方に今更母親面は出来ないわ。
だけど少しでも貴方が生きて欲しいと思ってくれるなら、喜んで手術を受けるわ。」
涙ぐみながら母は言う。