誰にも言えない秘密の恋をしました (君にこの唄を捧ぐ)
トントントントン
扉をノックする音で蓮は我に帰る。
時計を見れば既に11時を回っていた。
「こんにちは。体調の方はどうですか?」
顔を出したのは、心菜の直属の上司、看護師長の田中だった。
「うちの新人がこちらで眠りこけてると聞いて来てみたんです。ごめんなさいね。」
ふくよかな貫禄のある田中師長はソファベッドに眠る心菜を覗き見る。
「いえ、彼女の顔色が気になったので自分から休むように言ったんです。彼女を叱らないでやって下さい。」
蓮は自然に心菜を守る。
「ありがとうございます。
ここちゃんはとっても良い子なの。だから、貴方もここちゃんを指名してくれたのよね。」
田中師長が唐突にそう話してくる。
「ええ、彼女だけは俺を芸能人だと言う目で見て来なかったので、気が楽だったんです。」
蓮は率直に自分の気持ちを伝える。
「だけどそれによって、彼女を羨む人や意地悪をする人もいるかもしれないわ。
女は嫉妬深い生き物だから。
あなたはそこまで考えた上で彼女を指定したのかしら。」
「…彼女に辛く当たる人がいるんですか?」
蓮は心配になる。
「まだ、そこまでハッキリしたイジメは無いと思うけど。あなたは1、2週間でこの病院を退院すると思うけど、その後に残った嫉みはここちゃんが1人で受ける事になるわ。
あなたは有名人だから仕方ない事かも知れないけど。」
穏やかに話す田中師長の言葉に、蓮は真剣に耳を傾ける。
「彼女には俺自身いろいろ救われたので、そんな事になるのは本意じゃ無いです。
どうするべきか考えます。」
田中師長はパイプ椅子に座り、
「彼女が辛い立場になる事は避けたいわ。
小さい頃からよく知っている子だから、勝手に親の目で見てしまうの。」
田中師長は心菜の顔を見て微笑む。
蓮も一緒に心菜に目を向ける。
扉をノックする音で蓮は我に帰る。
時計を見れば既に11時を回っていた。
「こんにちは。体調の方はどうですか?」
顔を出したのは、心菜の直属の上司、看護師長の田中だった。
「うちの新人がこちらで眠りこけてると聞いて来てみたんです。ごめんなさいね。」
ふくよかな貫禄のある田中師長はソファベッドに眠る心菜を覗き見る。
「いえ、彼女の顔色が気になったので自分から休むように言ったんです。彼女を叱らないでやって下さい。」
蓮は自然に心菜を守る。
「ありがとうございます。
ここちゃんはとっても良い子なの。だから、貴方もここちゃんを指名してくれたのよね。」
田中師長が唐突にそう話してくる。
「ええ、彼女だけは俺を芸能人だと言う目で見て来なかったので、気が楽だったんです。」
蓮は率直に自分の気持ちを伝える。
「だけどそれによって、彼女を羨む人や意地悪をする人もいるかもしれないわ。
女は嫉妬深い生き物だから。
あなたはそこまで考えた上で彼女を指定したのかしら。」
「…彼女に辛く当たる人がいるんですか?」
蓮は心配になる。
「まだ、そこまでハッキリしたイジメは無いと思うけど。あなたは1、2週間でこの病院を退院すると思うけど、その後に残った嫉みはここちゃんが1人で受ける事になるわ。
あなたは有名人だから仕方ない事かも知れないけど。」
穏やかに話す田中師長の言葉に、蓮は真剣に耳を傾ける。
「彼女には俺自身いろいろ救われたので、そんな事になるのは本意じゃ無いです。
どうするべきか考えます。」
田中師長はパイプ椅子に座り、
「彼女が辛い立場になる事は避けたいわ。
小さい頃からよく知っている子だから、勝手に親の目で見てしまうの。」
田中師長は心菜の顔を見て微笑む。
蓮も一緒に心菜に目を向ける。