誰にも言えない秘密の恋をしました (君にこの唄を捧ぐ)
やっと最寄りの駅に着きホッとしたのものも束の間、蓮は手を繋いでくる。
「れ、蓮さん。手、離してください。」
心菜にそんな経験は今まで一度も無いから、恥ずかしくて居た堪れない気持ちになる。
「ハグれたら2度と会えない。
俺には帰る手段が無いんだから、心菜を見失ったら命取りだ。」
楽しそうにそう言って来る。
この人、この状況を楽しんでる…私を困らせて楽しんでるんだ。
不本意では無いけど、蓮が楽しそうだと心菜も嬉しいから咎める事さえ出来ないでいる。
タチが悪い。
困っているだろうと助けたつもりだったのに…
この人全然困って無いかも。
そう思うけど、事既に遅し…。
どっちに行くんだ?
と、なぜか心菜を引っ張るように先を歩く。
もう2度と会えない人だと思っていた。テレビで観るだけの遠い存在。
いちファンとして応援しようと、やっと最近吹っ切れたと思ったのに…。
テレビの中の蓮はとても弱って見えた。
疲れて見えた。どうにかして救わなければと要らぬお節介を焼いてしまった。
握られた手が熱い。
「れ、蓮さん。手、離してください。」
心菜にそんな経験は今まで一度も無いから、恥ずかしくて居た堪れない気持ちになる。
「ハグれたら2度と会えない。
俺には帰る手段が無いんだから、心菜を見失ったら命取りだ。」
楽しそうにそう言って来る。
この人、この状況を楽しんでる…私を困らせて楽しんでるんだ。
不本意では無いけど、蓮が楽しそうだと心菜も嬉しいから咎める事さえ出来ないでいる。
タチが悪い。
困っているだろうと助けたつもりだったのに…
この人全然困って無いかも。
そう思うけど、事既に遅し…。
どっちに行くんだ?
と、なぜか心菜を引っ張るように先を歩く。
もう2度と会えない人だと思っていた。テレビで観るだけの遠い存在。
いちファンとして応援しようと、やっと最近吹っ切れたと思ったのに…。
テレビの中の蓮はとても弱って見えた。
疲れて見えた。どうにかして救わなければと要らぬお節介を焼いてしまった。
握られた手が熱い。