誰にも言えない秘密の恋をしました       (君にこの唄を捧ぐ)
「心菜!!」

えっ…と、思う。
蓮さんの声…幻まで聞こえて来た。

もうお終いかも…もう…

そう思った瞬間…

黒い影が横切り、誰かに前から抱き止められる。

大きな影は私を包んで離さない。

「彼女に何の用だ。」

低くてよく響く声を聞く。

追いかけて来た男達は、突然現れた男にビビリ

「い、いえ…。俺らは別に…」
と、言って今きた道を慌てて走って逃げて行く。

心菜は黒い影に抱きしめられながら、そのままフワッと意識を手放した。
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