才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
「いただきます、まずはウニ(笑)」
「僕は貝類が好きだな」
「ウニが一番好き、この前お兄ちゃんにいきつけのお寿司屋さんに連れていってもらった」
「高いんだろうな」
「うん、でも家族と行けるなんてオフシーズンだけだから甘えちゃうんだー」
そうだよな、いつも一人でご飯食べてるんだもんな。
最近愛菜が明るいのは家族が家にいるからなんだよ、自覚はないだろうけど……
「明日ね」
「うん」
「見に来るっていうの」
「それは緊張するな」
「ちょっとするかも…でもこの時期の大会は来年は出れないから、最初で最後かもなんだよね、総体は多分無理だもん、だからりっくんで充電したくてデートしたかったの」
「うーん……」
「え、重かった?」
「いや、嬉しい……」
りっくんはスマホを見て何か調べているようだ。
「…二人になれる場所か……」
ブツブツと言ったのが聞こえた。
探してくれてるんだ、優しいなぁ。
愛菜はその間にお寿司を注文している。
「時間は何時までいい?愛菜」
「特には、まあ明日大会だからあまり遅いのはお互いだめだよね」
「それはもちろん……」
しばらくりっくんは考えていたみたい。
「僕は愛菜と少しはイチャイチャしたいところだけど……個室となるとカメラがあるっぽいかな、カラオケにしてもレンタルルームにしても、書き込みとか見てると……どうするかな~」