才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
ゆっくりと口唇を離した。
「久しぶりだったね(笑)」
「そうだな、全然足りないけど(笑)」
「足りないんだ(笑)」
「まあ……でも愛菜に無理はさせない」
「無理?キス以外にできることってある?」
「あるよ(笑)」
「りっくんは色々慣れてるから言えるんだよ、私はわかんないもん」
ぷくっと頬をふくらます。
「僕は何人もつきあってきた訳じゃないから色々はちょっと違うと思うよ」
「ごめん、聞きたいようで聞きたくないような感じ」
「それはきっと彼女に会ったからだよ、咲優は顔は普通に可愛いと思うし」
確かに可愛い人だった。
りっくんが元カノさんをどう可愛がっていたか知りたいような知りたくないような……
「付き合う前にね、他の人にも触るの?ってりっくんに聞いたの憶えてる?」
「憶えてるよ」
「その時はどう考えてたの?」
「妹の事かな、確かそう言ったよね」
「うん、だけどなんとなく誤魔化してるかなと思ったからちょっと気にはなってて、それから元カノさんとかいるのを知ったからその人の事を思い出したんだと勝手に思ってた」
「あー、愛菜が気になるなら全然答えるよ、僕は隠そうとは思わないから」
「りっくんは怒ることはあるの?私が超わがままになったら怒る?」
「注意はするかな、でも怒るってすごくエネルギーがいるから多分怒らない(笑)これは性格だよ、それより、明日挨拶した方がいい?」
「……挨拶?」
「家族が見に来るんだろ?」
あー、そうだった。