才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
新人戦
大会の日がやってきた。
12月の大会とあって寒い。
五人で一チームの団体戦と個人戦が行われる。
男子から先に行われた。
大家くん率いるK高校が優勝候補と予想されていて団体戦はK高校の優勝が決まった。
二位以下は三校が的に当たった数が同じで二位決定戦が行われる。
A学園も入っていた。
部長が大前といって一番に弓を放つ、りっくんは落ちといって一番最後、重要なポジションだ。
五人が少しずつ時間をずらして弓を放つタイミングは凄く難しい。
構えに入ってからの集中力は時間にすると短いけど待機の時間も含めると誰とも話すことができない自分との長い戦いだ。
三校から二校にしぼられ、最後のりっくんが決めれば延長戦という場面だったがりっくんは的を外してしまった。
A学園男子は三位という結果に終わった。
団体戦の結果が個人戦の成績にもなる大会のため、順位決定戦になった時点でりっくんは個人でも県大会出場は決まっていた。
凛華の為に頑張っていた本堂くんも個人戦で県大会出場を決めた。
次は女子の番だ。
競技を終えた男子は観客席に座って応援する。
凛華が大前で最初に放つ、愛菜は落ち前とよばれる四番目だ。
落ち前も最後の落ちにいく前に団体戦では落ち前で勝利が決まってしまうこともある重要なポジションだ。
女子の結果は四位、県大会には6位まで出場できたのでなんとか出れるが賞状が取れなかったのは女子メンバーはくやしかった。
個人戦にも愛菜も凛華も出場は出来る。