才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ


やばい……声がガラガラだった。


朝起きると昨日より喉が痛くて頭も痛い。


熱もありそうだ。


リビングに降りていくと母さんが仕事に行く支度をしていた。


「起きた?」


「……うん」


「凄い声、熱もあるんじゃない?」


おでこに手を当ててくれる。


「今日は四時に帰るから学校も休んで部屋にこもってて、インフルエンザだといけないから、由依にうつったら大変」



ああ、そっか25日から全国大会だった。


スポーツドリンクとパンを持って部屋に行った。



「由依の朝ごはん、じゃあ頼む」


「昼には熱計ってLINEいれてね」


「はいはい」と階段を上る。



同じクラスの友達に休みの連絡を入れると彼女と街にでてるからだよと返事が返ってきた。



どうやら昨日の放送を見てくれていたようだ。



その通りと返事を返した。


寝てろとスタンプが返ってくる。



そうだ、愛菜にも連絡と……



LINEをすると横になった。


しんどくてそのまま寝てしまっていた。







「愛菜、ずっと画面見てたってどうにもならないから」



同じクラスの慶ちゃんに言われる。




「だって既読がつかないもん」



「寝てるに決まってるでしょ」



「でも……初めて休んだから気になっちゃう」


いつも元気なりっくんなのに……



「今日は部活休みなんでしょ?帰りにお見舞いでもいけば?」


「そうだね」


昨日一日大会だったから先生が部活を休みにしてくれていた。


ゆっくり夕方話せると思ってたのにな。



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