才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ

放課後になり愛菜はコンビニでうろうろしていた。

何が食べれるんだろう。


喉だからとりあえずゼリーと、のど飴…りっくんて何でも食べれるっていつも言うから好き嫌いはないはず、バナナと桃の缶詰めを買ってコンビニを出る。


えーっと確かこっち…りっくんのお家、行くときも帰るときも走って帰ったからあまり覚えてない……


LINEを送っても返事がないし……


確かもう一回どこかで曲がったような……



自転車を押しながら歩いてみる。



行きすぎたかなー。


前から人が歩いてきた。



女の人だし聞いてみようかな。


スマホを見ながら歩いてきた女の人が顔をあげた。



「あれ?理久斗の彼女?」


「え?」


「合ってるよね?」


「は…い」



「何でこんなとこに?あっ、私、前に雨の日に会った元カノ」


「あー!」


私服だから全然わからなかった。



M女の制服だけ目についてたから。


お化粧もばっちりしていて、高校生に見えない。




「あの、理久斗くんが今日風邪で休んでてお見舞いに来たんですけど家がわからなくて、この道で合ってますよね?」



「うん、合ってるけど通りすぎてるよ」


「え?」


ついておいでよと言われて引き返す。



「この道って直線に長いから角から何番目って言いにくいんだよね~それに似たような造りの家が多いの」


「そうですね」


「理久斗は優しいでしょ?」


「はい」


「もっと強くお願いしたら別れなかったかなぁ……だってさぁ、あなたに告白してうまくいってから別れてもよかったのに、私は全然キープでも構わないのにさ、もう理久斗とは二年目?」


< 116 / 274 >

この作品をシェア

pagetop