才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
「だめよ、色んなとこは(笑)」
「いや、そこはちゃんと勉強するんで」
「どんな勉強かなー」
「そうですね、先輩のウエストをもっとくびれさせたいっすね」
「ほぉー」
「先輩の水着姿をいつも思い出して……あのビキニのウエストラインは忘れられなくて」
「本堂くんは帰国子女でしょ?日本語を勉強しなよ、チンピラの手下みたいな話し方するんだからー」
「敬語がうまく使えないからアニメで勉強したんすよ、帰国子女っても小学生の時なんで、中学では普通の野球部でした(笑)」
「ちゃんと使えるんじゃん、何でA学園を受けたの?野球部ないのに」
「野球はもういいかなって、肌が弱くて中学の時は凄く荒れてたんすよ、だからずっと外でするスポーツは止めようと思って、それと留学制度もあったので、ちょっと興味もあって」
「へー」
「ちょっとは俺の事知れましたか?」
「ほんのちょっとね(笑)」
凛華先輩はドリンクを取りに席を立った。
戻ってくると先輩に尋ねる。
「先輩、クリスマス、どっか行きませんか?」
「クリスマスねー」
「ちょっとイルミネーション見るだけでも、一時間か、二時間でもいいんで会えたらなぁって」
「うーん……」
先輩はスマホを見始めた。
やっぱり無理か……
俺もドリンクを取りに行く。
席に座ると先輩にスマホを見せられた。
「この映画が見たい、22日から上映なの」
「あ、俺も見たいっす」
「午前中は多分部活があるから午後からチケットとれるなら24でも25でもクリスマスじゃなくても行ってあげる」
「りょーかいっす!やったー」
「出るよー」