才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
復活
次の日も理久斗の声はまだガラガラだったが学校には来た。
部活終わりに久しぶりに近くの公園に行く。
愛菜がバスの事が多かったのでバス停まで送るパターンになっていたが、今日は暖かくて昨日に続いて自転車で登校していた。
「りっくんのそんな声、初めて聞いたよ(笑)」
愛菜は嬉しそうに笑う。
絶対僕をいじってきそうだ。
「高校入って初めて熱だしたよ」
「うん、私も今年が初めてだった、りっくんに気づいてもらった日、あっ、明日から日曜日まで、ゴルフの合宿に参加するから学校も部活もお休みするね」
「えー、長いな」
「ごめん、でもクリスマスの週を避けたからしかたないのよ」
「それは仕方ないなぁ」
「でしょ?」
「で?クリスマスどうする?何かやりたいこととか、行きたいとこはある?」
「特に……正直何をするかわからないんだよ、恋愛初心者の初めてのクリスマスだから、プレゼント交換とかするの?」
んー、クリスマスが近いのに僕の財布には千円しか入ってない、愛菜にプレゼントをあげれないし、バイトも禁止だし……
どうしようかな。
25日か……考えていると「ケーキとか食べたいね(笑)」と愛菜が言った。
ケーキ!?そっか!
料理が好きな僕はケーキもそういえば作れるじゃないか、それをプレゼントにすれば……
「あのさ……ケーキ一緒に作るか?」
「えっ?」
愛菜が目を丸くして僕を見た。