才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
あっ、うわっ、バカだ!
ここは内緒で作ってびっくりさせればよかったんじゃ……
僕はたまに選択をミスる。
「うん!楽しそう、作る!」
へっ?
「引かない?僕がケーキ作るとか」
「何で?りっくんが料理出来るの知ってるし、凄いって思ってるよ(笑)」
愛菜は拍手を嬉しそうにしてくれた。
「あっ、材料費とか私も出すからちゃんと言ってね、それと2人で作るんだからプレゼントはなしにしようよ」
「えっ?無し?」
でも、愛菜の誕生日に何もしてないからずっと気になってて…
「うん、だってモノじゃなくてもいいでしょ?作った思い出として残るしね、写真も一緒に撮れるし」
ニコニコと笑っていた。
うわっ……僕の彼女って可愛い~。
「あっ、いちごは高いけど買お!(笑)」
あと、何がいるかなぁ、なんて指を数えている。
まだ風邪が完全じゃないんだからとケーキ作りが決まると公園を出て家に帰った。
公園での話を母親にした。
「ふ〜ん、いいんじゃない?」
「材料費くれる?ホールで作るしみんなの分もさ」
「今年は由依の全国大会に行くって言ったじゃない、忘れてる?」
そうだ妹の全国大会があるんだった。
「2日分の食費を渡すから使いなさい」
やった!
「あ、明日、手芸店に寄りたいからもうちょっとお金が欲しい」
仕方ないわねぇと言いながらくれた。
今月はデートをしたからお金がない。
もっと弁当の回数を増やしておこづかいをためないとだ!