才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ

りっくんがいないから休憩は後でいいやと思っていると、紗英が休憩に行こうと声をかけてきた。


二人で道場を出る。


「愛菜、髪、思いきったね」


「でしょ」


「相馬くんと別れたとかじゃないよね」


「うん」



「…愛菜に謝りたくて……」


「え?何を?」



紗英は愛菜が休んでる間に相馬くんにアドバイスをもらったのと話してくれた。


美鈴が残ったことも聞いた。



「愛菜は美鈴が相馬くんの事を好きなの知らなかった?」


「うん…」



「私、新人戦で調子が悪かったじゃない、それでアドバイスが欲しかったのは事実なのね、だけど、美鈴が積極的で…逆にちょっと冷静になれたというか……」



愛菜がいない時にそういう行動をしたことを謝ってくれた。



「相馬くんの事をいいなと思っていたのは事実だけど、別れたらいいのにとは思ってなかったのよ、美鈴が告白?ではないけど告白めいた事を言っても愛菜が好きって言ってるのを聞いてね、何をしてんだ私はって思ったのよ」



ちゃんと練習して団体戦に選ばれるように頑張るねと言ってくれた。



休憩から帰り際に愛菜って大会の日、何かあったの?と紗英に聞かれて、別にと答えると、どうやらりっくんが愛菜が集中力がなかったと言っていたからと聞いた。


そっかな……と考えながら道場に戻った。



紗英と戻ると凛華が交代で外に出た。

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