才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
一方理久斗は愛菜の家にやってきた。
インターフォンを押したが返事はない。
カメラで僕を見て出てこないんだろうか、いや、家族がいるはずなんじゃ?
ゴルフの練習場も覗いてみたがいなかった。
でもボールが出しっぱなしのままだった。
理久斗は諦めて家に帰った。
また家族でどこかに行ったんだろうか。
学校は明日で二学期最後の登校になる。
次の日も愛菜は登校しなかった。
凛華は担任の先生に聞くと、体調不良で連絡は入ってると言っていた。
部活に出てきたらプリントを取りにくるように伝えてくれとまで言われた。
部活に行くと部長にも愛菜は?と聞かれたが学校を休んでると答えた。
「グアムに行って遊びすぎて体調を壊したんじゃないの?」
秋枝は冷たく言った。
「秋枝、この前の大会くらいから愛菜に言い方きつくない?何で?」
「そう?ただ大会も調子が悪かったのに学校休んでグアムに行って、お土産配って只の自慢じゃない」
「愛菜は個人でも県大会を決めたじゃない、調子が悪いってどういう事?」
「凛華は最初だから後ろは見えないでしょ」
「それはそうだけど」
観客席の方をチラチラ見て全然集中力がなかったのよと秋枝は言った。
愛菜の所作がどうしても目に入ると…
「私がどんなにプレッシャーがあったかわからないでしょ、地区大会では三位以内に入れるようにって先輩からも、先生からも言われてて……」
「そんなの言ってくれなきゃわからないでしょ!」