才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
「今、愛菜からのLINEじゃ……」
ベッドの上のスマホを理久斗は開いた。
「えーと……え!?5時、嘘だろ」
「本当です、部活に来てないから心配したんだからね」
「やべぇ、僕、無断欠席したんだな」
部活のグループLINEに謝りの文章を送ってポイとスマホをベッドに軽く投げた。
怪我してない?、ごめんなとベッドの上に抱き上げてくれた。
「ほっぺたツンツンしても起きなかったのにスマホの音で急に起きるんだもん」
「愛菜からいつ連絡がきてもすぐ返せるように何か気が張ってたんだよ、今朝LINEがきてちょっと安心したのと寝不足で寝てしまった、ごめん、家を出る時間にタイマーいれとくべきだった」
ちょっとごめんと言うと階段をおりていき、すぐにあがってきた。
由依ーと呼んでる声がした。
りっくんが部屋に戻ると小さな紙パックのジュースを渡してくれた。
「ありがとう…由依ちゃんは友達の所に遊びに行くって、部屋に入れてくれたのも由依ちゃんなの」
「そうか……」
「7時までには帰るって」
うんと返事をするとジュースをストローで一気に飲んだ。
「だいぶ目が覚めた……」
理久斗は部屋着の上を脱ぐと立ち上がってボックスから服を出していた。
「…着替えるなら外に出てるよ」
愛菜も立った。
「寒いから部屋にいていいから」と言われて腕を掴まれた。
愛菜は理久斗から目を反らせた。
「裸じゃないんだからそんな目を反らさなくてもいいよ」
「うん、でも…やっぱり」
理久斗の着替える音だけが部屋に響く。
「ん、着替えたよ、おいで」
ベッドの上で理久斗は両手を広げる。