才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ

次の日の部活終わりにいつものように凛華の後ろには本堂くんがいた。



駅までは送りますと言って同じ電車に乗る。



「本堂くん、一緒に行こう」



凛華とは反対の方から声がした。



本堂くんが振り向くと背の高い女生徒が立っていた。



「あ、すみません、見えなくて」



どうせ、私は小さいからね。



「電車なんだから静かにしろよ」



「ごめん……」



生徒は少し後ろに下がった。




「私はいいよ、あの子と行けば?」



凛華の降りる駅に着いた。



「着替えて行くから先に行っといて」とその子に言うと凛華と一緒に降りた。




「着替え持ってるでしょ?何で降りたのよ」




「先輩に誤解されたくないから?」



「しないよ、クラスの集まりってちゃんと聞いてるんだから」



「ヤキモチ妬くでしょ?俺があの子と一緒に行ったら」




「妬かないし…」



「なーんだ、じゃあそこのトイレで着替えて行くんで気をつけて帰ってくださいね、変な男に声かけられないように」



「はいはい」



凛華は駅を出た。



そう思うなら家まで送りなさいよね、全く……




凛華は帰りに駅近くのショッピングセンターに寄った。



ゲーム好きの凛華は建物内にあるゲームセンターへ来たのだ。



たまに本堂くんもつきあってくれるがそういえば一人で来るのは久しぶりだ。



本堂くんと帰るようになってからはあまり来なくなっていた。




使う金額は二千円までと決めている。




コインゲームが好きなのでコインに変えて空いている席でぼーっとしながら動きに合わせてコインを投入する。



ゆっくり遊ぶのが好きなのだ。


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