才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
「んー、凛華の事は好きだったよ、高校入ってから友達も変わって寄ってくる女に凛華にバレなければいいと遊んでたのも事実、でもどこかで悪い気持ちもあって、それならと自由に遊ぶ選択をしたのは俺だから」
「一人暮らしだもんね、遊び放題だよね」
「うん、冬休みに入ったからこっちに帰ってきてた、まさか凛華と会えるとは思わなかった、凛華はその焼き肉に行った奴とつきあってんの?」
凛華は首を横に振った。
「正直、怖いんだよね、付き合うのが……」
「俺のせいか…ごめん、凛華は真面目だから今度は浮気しないような男を見つけろよな」
「類こそちゃんと好きな人を見つけなよね……あっ、お誕生日おめでとう」
「あ、あぁ、覚えててくれたんだ、ありがとう…もっと大人になって再会したらどうなってるかな、お互いフリーだったらつきあいたい、でも今は凛華を大切に出来ないんだ、何もかも中途半端でさ」
「類が向こうの高校を選んだ時にきっと進む道が変わったんだよ」
「そうだな……あー、凛華、ジャックポット入ってる!」
「本当だ(笑)やったー」
凛華は二つのカップを一杯にしてフロントに預けた。
「じゃあ、私、そろそろ行くね」
「おう、あ、凛華」
「何?」
類は優しく包むように抱き締めてくれた。
「本当はこんな風に優しくしたかった、ごめんな、色々傷つけた」
「…類」