才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
共同作業
「愛菜、これお願い」
生クリームの泡立てを頼まれた。
しっかりボールを押さえてねと言われて電動の泡立て器を渡される。
「怖いな」
「大丈夫だよ」
理久斗はスポンジをお皿に出していていちごも切り始めた。
「キャー!」
電源を入れるとブルブルと音を立てて動き出す泡立て器。
「むりぃ、りっくん」
ごめんねと愛菜が謝る。
「じゃあちょっと待って」
理久斗はボールを小脇に抱え泡立て器を使ってあっという間に生クリームが出来た。
「りっくんて凄いね」
「そうでもないよ(笑)」
ここにいちごを並べてと言われてスライスされたいちごをスポンジの上に置いていく。
「愛菜、昼食べてないからお腹空いただろ」
理久斗は冷凍庫から塩おむすびを出してチンしてくれた。
「ありがとう…ん、美味し!」
由依ちゃんが食べ盛りだから常におむすびを冷凍しているそうでりっくんもお腹が空いたらよく食べると聞いた。
「すごい塩加減もいいしお米も美味しいんだけど」
「米は親戚が作ってるから美味しいお米が手に入るんだよ」
「うん、とっても美味しい」
理久斗も2口でおむすびを腹に入れて再びケーキを作り出す。
「りっくんはいつから料理するようになったの?」
「うーん、中学の時かな、由依がバレー初めて母さんが用意してくれていた夕食が足りないとか言い出して、SNSとか見たら僕にも作れそうって思ってからかなー、今は由依は僕より食べるんだよ」