才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ

「妹思いだね」



「いや~泣くからさ、由依は気が強いし(笑)だから由依でも自分でおむすびならチン出来るからうちの常備食になってる、僕も中学の時は塾に行く前に食べたりね」


りっくんはおしゃべりしながらもケーキを作っていく。


やっぱり器用だ。


ホールケーキが完成して一度冷蔵庫で冷やす。




ちゃんと見ててと言われて夕食の竜田揚げ用に鶏肉が切られていく。



「アスリートの愛菜にはむね肉の方がいいかもな」



「へぇ、恥ずかしいけどまだ栄養の知識がないの(笑)」



「今はそこまで気にしなくていいかもな」



「そうね、なまもの以外は特に何も言われないからまだ大丈夫かも」



「なまものもそんなに普通の寿司なら気にしなくてもいいと思うんだけどな」



「お兄ちゃんが夜に食あたりになって試合を棄権してからよ、厳しくなったのは」




「へぇ、だから愛菜のお母さんはお兄さんについてると?」



「うん、お兄ちゃんて食べるのが凄く好きで仲間とも食事によく行くのね、もう大人なんだから自己管理しなきゃいけないのにお母さんはお兄ちゃんが可愛いの」



愛菜……

そうだよな、普通に考えれば高校生の女の子を一人で家にって方が心配だよな、それなのにお兄さんを選ぶお母さんか……



鶏肉に下味をつけて冷蔵庫に入れると少し休憩と理久斗は愛菜とリビングの椅子に座った。

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