才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
愛菜は凛華との電話を切ると理久斗から着信履歴が入っていた。
起きたんだ…
折り返すとすぐにりっくんがでた。
「愛菜!どこ?」
「えっと、公園」
「起きていないからびっくりしたよ」
「ごめん、すぐ戻るね」
電話を切って走り出した。
走って帰っていると前から理久斗の姿が見えた。
「りっくん、おは…むぐっ」
理久斗が愛菜を抱き締めた。
「ハァハァ…起きたらいないからびっくりしたんだからな」
りっくん……
「お家にいてもよかったのに走ってきてくれたんだ」
「当たり前だよ、すぐ飛び出してきた……ハァハァ……あっ!」
「どうしたの?」
「家の鍵閉めるの忘れた」
「じゃあ、まだ走らなきゃ(笑)」
愛菜は理久斗からすり抜けて走り始めた。
「愛菜……」
理久斗は走っていった愛菜を追った。
避けられてんのかな……
理久斗は玄関を入ると愛菜の靴を確認した。
よかった、帰ってる。
リビングダイニングに行ったが居なかった。
二階かな…
理久斗は朝食の準備を始めた。
昨日の残りのスパゲッティサラダにベーコンとスクランブルエッグをワンプレートにして、梅干しのおにぎりと大根と油揚げの味噌汁を作る。
今日、デートどうするかな…
家に帰るって言うかな……
朝食の準備ができると二階にあがり自分の部屋をノックした。
コンコン
「愛菜、ごはん出来たよ、おりておいで」
「はーい」
返事があってホッとした理久斗はダイニングに戻った。