才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ

「理久斗みたいな優男はいないと思うよ(笑)」


「そんなことないよ、咲優は可愛いから心配はするよ…元気でな」


「ん、ありがと……彼女に嫉妬させちゃうからもう行くね」



「え?」



理久斗は咲優が指を指す方を見ると愛菜が立っていた。



「ん、また」



咲優は歩きだすと愛菜に向かって理久斗をよろしくねと告げて歩いて行った。




愛菜は歩いて理久斗の家の前に来ると「外に出ちゃだめじゃん……」



「あ…ごめん…」



そうだよな、家で愛菜を待ってれば咲優に会わなかったし、話してるところを見られることもなかった。



理久斗は鍵を開けて愛菜を家に入れた。



「その、愛菜を迎えに行こうと思って外に出たら偶然咲優が歩いてて……この道を通らないと街に行けないからさ」



「うん、別に話すくらいいいよ、あの人…前にりっくんの家にお見舞い持って来た時に私が迷ってて偶然会ってね、家を教えてくれたの」



「そっか……あ、お昼ご飯どうする?何か作ろうか?」



愛菜は首を横に振った。



持ってきたカバンをダイニングテーブルに置くと中からお揃いのお弁当箱が出てきた。




「弁当箱?前になかったよね、買ったの?これに詰める?」



「作ってきたの!」



「あー、家政婦さんがいたのか?」




「ちがーう、それなら作ってもらったでしょ?」




「それはそうか……愛菜が作った?」




「うん!」




はぁと理久斗はため息をついた。



あれ?喜んでないね…



「えーと……ダメだった?」


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