才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
愛菜は凛華の側に寄って行って凛華の腕に手を絡ませた。
「朝帰りってやつ?」
凛華が理久斗に尋ねた。
「朝帰りといえばそうだけど、何もないよ……あっ」
理久斗の家の駐車場に車が入ってきた。
車からは由依が先に降りてきた。
「ただいま」
「おかえり、由依」
「あ、愛菜さん、こんにちわ」
愛菜は頭を下げる。
「由依、僕の部屋に咲優がいるから静かにな」
「は?お兄ちゃん、何言ってんの?」
「いや、だから静かにって」
「愛菜さんに失礼すぎる、バカ兄貴!」
「なっ…」
由依は家に入っていった。
助手席からお母さんが降りてきて「ごめんなさいね、口が悪くて(笑)」
運転席からお父さんも降りてきた。
お母さんはそのまま運転席にまわり、再び車は出ていった。
お父さんはおろした荷物を持ち玄関を開ける。
「入っていくかい?」
「いや、大丈夫」
「そうか、またゆっくりおいで」と愛菜達に声をかけて中に入っていった。
「愛菜、ごめん、スマホの充電切れてて連絡できなかった、ちょっとバタバタしてるから明日話をさせてほしい……本当にごめん」
そう言うと理久斗も中に入っていった。