才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
「寒いけどいい?」と聞かれて私は「いいよ」と答えた。
りっくんはゆっくり話してくれた。
「……愛菜を送って行った帰りにコンビニに寄ったんだ、そこで咲優と偶然会って話してたら電話が鳴って咲優のお母さんが救急車で運ばれて……」
「うん…」
「咲優について病院に行った、で、母さんに連絡して帰る時間とか連絡取り合ってたら充電なくなって……何日か入院が必要で母さんの病院に移転の手続きとかしてて、咲優にもついててあげてたりでそっちを優先してごめんな……」
「わかった……それで…りっくんはどうしたいの?私と別れて咲優さんとヨリを戻したいの?」
「いや、愛菜が好きだよ、もちろん、でも今弱ってる咲優もほっとけない、咲優…寝れてないんだ、側にいると少しは眠るから……」
「りっくんも寝れてないじゃない、クマできてるし」
理久斗は自分で顔を触っていた。
「私……一応覚悟はしてきたの、もしりっくんが咲優さんを選ぶなら別れるのも仕方ないって」
「嫌だよ、別れたくないよ」
「わかった…じゃあ別れない、咲優さんのお母さんの容体が落ち着くまで一緒にいてあげて」
「愛菜…」
「私は咲優さんの力にはなれないし、30日からゴルフでいないから私の事は気にしないで、出来る事をやらなきゃいけないの、わかる?今は咲優さんにりっくんが必要なら側にいてあげて」