才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
「えっと、多分赤くなって下を向くのは暫くは許して欲しいな」
「そんなの、それが可愛いんだから許すも許さないもないよ、じゃあOKって事でいい?」
「……いいよ」
「大好きだよ、愛菜」
「っ、だから~」
「ハハッ、ごめん、でもちゃんと僕の気持ちだから伝えれる時は伝えたい」
「あの、やっぱりあまりみんなの前では…」
「りょーかい!」
そう笑うとまたハグをしてくれた。
さっきより少しぎゅって力が入った気がした。
理久斗くんの言葉は軽いようなんだけど、でもちゃんと伝えてくれるって事も理解した愛菜だった。
告白されたコンビニまで歩き、そこからは道は分かれ愛菜は自転車で家に帰るのだ。
気を付けてと理久斗くんは声をかけてくれて愛菜は帰った。
期末テストが終わり通常の授業と部活に戻った。
夏休みまであと少し、弓道部は集中力が大事だから間に交代で休憩時間が設けられているA学園の部活動。
他の学校はどうなのか知らないが、みんなが一斉に矢を打てるわけじゃないし、順番は男子女子色々な決め方で違うんだけど愛菜と同じ休憩時間になった今日は「愛菜、自販機に行こう」と声をかけたのは、告白から一週間後の事だった。
何人かは気づき「何だよいきなり呼び捨てなんて」
「もしかして?」
男子部員にからかわれて「まあな」と僕は答えた。
「えーマジかよ」
「マジマジ(笑)」と言ってすでに歩いて行っている愛菜に追いついた。