才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
「私も…本堂くんにね、距離置くと別れることになるよって言われたの、別れる気がないならLINEがあるんだからスタンプでも朝の挨拶でもできるよねって、私が笑ってないとだって」
そうだ、愛菜には笑っていて欲しい。
「さっきの光流くんて愛菜の事が好きなんだね」
「嘘!意地悪ばっかなのに?」
「好きな子に意地悪したくなる子もいるだろ?そういうタイプ」
「えー、でも私にはりっくんがいるしね」
「ありがとう、負けない(笑)」
久しぶりの心地いい会話、バス停で手を繋いで待っていた僕達はお互い何も言わずに1本遅らせた。
「怒られない?」
りっくんが心配してくれる。
「そう思ったら迎えにこないのが悪くない?」
「そりゃそうだ(笑)」
りっくんが大声で笑った。
「お兄ちゃんが悪いよね(笑)」
「あははっ、確かに」
こんなに笑ったの久しぶりだ。
やっぱり愛菜が好きだなぁ……
次のバスで行くねと愛菜は言った。
「うん、4日に会おうな、怪我をしないように気をつけて」
理久斗は愛菜の左腕を触った。
あっ、りっくんがネット側を歩いてくれる所も優しくていいなと思っていた。
付き合う前の事を思い出したな。
バスが停まり愛菜は乗っていった。