才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
「もう〜恥ずかしいよ」とすぐに恥ずかしがって頬を真っ赤にする愛菜、めちゃくちゃ可愛いんだけど……
「嫌だった?言わなきゃ愛菜をとられちゃうじゃん、絶対告白増えるもん」
「どうして?」
「1年経って美人な子や可愛い子は男子の話題になる、それに部活の2年生は自分らの代になるわけ、そうなるとそろそろ彼女が欲しくなってくる頃だよ、夏休みもあるしな」
「うーん?そんなものなの?」
「そんなものだよ(笑)」
理久斗くんはニコニコしながら話してくれる。
自販機に着くと僕はコーヒーを飲んだ。
愛菜は自分の分ともう1本買っていた。
「愛菜が2本?」
「ううん、凛華(りんか)の……頼まれたの」
「そっか、愛菜は坂下(さかした)さんとよく一緒にいるよね」
「そうね、1年で同じクラスだったから仲良いのよ」
「坂下さんは可愛い系だよね」
「本当に可愛いよね、背も小さくてクリっとした目、声も可愛いし……女子から見ても可愛い」
「でも僕は愛菜がいい……」
真っ直ぐな目を私に向けて言ってくれる。
「もう、また真っ赤になるじゃん」
愛菜は恋愛を今まで知らなくてすぐ頬が赤くなるんだ。
やっぱりそれが僕にはギャップで可愛い……
今日暑いよねと話しながら弓道場に戻った。