才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
理久斗が家に帰ると由依がリビングにいた。
「何か食べたか?」
「うん、オムライスを咲優ちゃんが作ってくれた」
「咲優は?」
「二階で寝てる、今日はバイトに行くっていってたよ、いつまでも休めないから、それまで横になるって」
「そうか…」
上がらない方がいいか…
理久斗はコートとカバンをリビングに置いて自分の昼御飯を作った。
「お兄ちゃん、いい事あった?」
「ちょっとな…部活も明日から休みだしゆっくり寝る」
「寝れてないよね、やっぱり」
「夜が不安になるみたいでさ、起きてるから僕も話したりしてるから……」
「あのさ…咲優ちゃんは友達とかいないのかな?」
「ん?いるんじゃないか?」
「普通さ、元カレの家に泊まるかな?私が子供すぎる?それに家がないわけじゃないんだから家に帰るんじゃ……」
「……咲優が小さいとき、お母さんが夜勤に入ったらうちに泊まっていたからじゃないかな」
「そうなんだ、知らなかった」
「小さいときはたまにしか夜勤は入ってなかったけどな」
「でもそんなんで一人暮らし出来んのかな~」
「そうだな、まあ急なことだったから動揺してんだろ、親戚もいないみたいだし」
「ふーん」
「由依ももう部活終わり?」
「うん、3日まで休み」
「一緒だな」
「おばあちゃん家行くのかな……」
「さあな……」