才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
光流は電車で愛菜はバスだった事を光流が話した。
「ひょろっとした男と手なんか繋いでてさ、似合わねーんだよ」
「ちゃんと筋トレしてるしひょろっとなんかじゃないし」
「何?愛菜、それはその子の裸を見たことあるから言えるんじゃないか?まさか、お前……」
「違う、弓道だって腕使うんだし、自分でも言ってたの、もうほっといてよ!」
愛菜は自分の部屋に逃げ込んだ。
お兄ちゃんが来てればこんなことにならなかったし、会ってもらってもいいなと思ってたのにー、光流くんのバカ!
明日からどうなるのよ、全くー。
「幸成(こうせい)さんは愛菜に彼氏がいること知ってたんですか?」
「まあな」
「俺が好きなの知ってるくせに…」
「それでも、俺が付き合うなとは言えないよ、普通に高校生活をしている訳だからさ、お前だってそうだろ?付き合うにしても遠距離になるんだし」
「それはプロになるために選択したことだから」
「愛菜がプロになるかはまだわからない……」
「そんな?合宿だっていくじゃん」
「簡単にはプロになれないのは光流だってわかってるだろ?それにプロになっても大会に出れるか、金が稼げるか、俺だって必死だ……愛菜がその道を選択する確実性はない、現にゴルフ部のある高校に進学しなかったのが迷ってる証拠だ」
「それは……」
光流は何も言えなくなってしまった……