才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
2人で弓道場に戻るとみんながプリントを持っていた。
2人も貰うと夏休みの練習予定表だった。
みんながザワザワしていたのは8月の初めに合同合宿と書いてあった。
顧問の先生は合宿はK高と合同だと話してくれた。
強豪だ……
去年はなかったのに、今年のK高の顧問の先生がうちの顧問の後輩らしくて、K高からお誘いが来たらしい。
合宿の最終日には海水浴ができるからと、また合宿のプリントは親の同意書がいるからと告げてプリントを配ると顧問は職員室に戻っていった。
部活が終わり近くの公園に愛菜と行く。
「びっくりしたね、合宿なんて……」
ベンチで愛菜は予定表を見直していた。
「休みも今年多くない?ほら」
愛菜のプリントを指さす。
「やっぱり先生の休み改革なんじゃない?」
「高校もなのかな」
「そうでしょ、きっと」
「……K高か」
「ん?知り合いでもいるの?」
「まあね、昔一緒に引いてた」
「理久斗くんて、高校から始めたんじゃないんだね、上手いと思ってたんだよ」
「うん、ジュニアのチームに入ってたんだよ、それより愛菜」
「ん?」
「僕、経験者って1年生の時に言ったよ?」
「うそ!ごめんね」
「うん、いいんだ……僕って目立たないしね」