才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
「そんなことないよ、恥ずかしがる愛菜も可愛いって思ってるよ」
「……うそ……」
「本当だよ」
「だって…最近のりっくん……はむはむしてくれないんだもん」
理久斗は愛菜の頭をなでていた手がピタッと止まった。
ぐすっ、ぐすっと愛菜の鼻水の音だけがリビングに響く。
「だから……私の事、冷めてきたのかなって……」
「それは……」
愛菜が純情すぎて可愛すぎる……
「あーのさ、愛菜」
「何?」
理久斗は愛菜の頭を上げた。
「あのな、確かにしてないけど、愛菜に冷めてきたんじゃないよ、外だし、その……」
理久斗は側にあったティッシュで愛菜の涙を拭く。
くっ、可愛すぎる……
「愛菜がそう言ってくれるのは嬉しいよ、僕もしたいよ」
「じゃあ、何で?」
「その……そういうキスをするともっと先にって気持ちが高まるというか……」
「ん?」
愛菜は首をかしげる。
「愛菜が気持ちよくなると顔もエロくなるからシタくなるんだよ!」
言ってしまった……
「僕も高校生なんで……やっぱりその、そういう欲求はあるんだよ」
愛菜は真っ赤になった。
理久斗は頬をさわってきた。
「さっき、愛菜が自分で言ったよな、赤くなっても僕を見て、そらさないでくれたらもっと嬉しい」
愛菜は目を反らせた。
「愛菜?」
「ごめん」というとこっちを見てくれた。