才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
「海外合宿とかに一人いるといいわねって思っただけよ」
「お父さんが話せるんだからいいじゃない」
りっくんが英語が超苦手な事は絶対話さないでおこうと固く愛菜は決めた。
次の日、私達女子と男子の理久斗以外の三年生は部活を引退した。
お母さんから来週はお兄ちゃんの所に行くから遊んでもいいと許可がおりた。
土曜日が午前練習だったため凛華は先に愛菜ん家に来ていた。
「まさかの響がお母さんに刺さるとはね(笑)」
「もう、りっくんは英語禁止にしなきゃだめだわ」
「お昼どうすんの?何か作る?」
「私、料理が全くダメなんだよね」
「あー、そうだった」
「りっくんが買い物してきてくれるって言ってた」
「料理男子なんだー、いいね」
「料理アピールもしたんだけど刺さらなかったのー」
「そっか、そっか」
凛華は愛菜の頭を撫でた。
「凛華はさ、医者になるんでしょ?」
「まあ……みんな医者だからねー」
「県外にでるの?」
「地元のE大に医学部はあるのよねー、あと、お姉ちゃんが行ってる大学か迷ってる」
「E大なら本堂くんとも会えるよね」
「まー、自分の進路は響に合わすつもりはないよ」
「え?凛華、カッコいい~」
「響が離れたくないなら私の行く大学に来なさいって感じよ、でも建築科がE大学にはないのよ」