才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
「そっか、建築家目指してるんだもんね」
「なりたい職業があるならやっぱり行くべきなのよ、離れて別れるならそれもまた運命よ」
凛華は自分に言い聞かせているみたいだった。
「愛菜は決めたの?」
「まだなの、大学のゴルフ部に入るか、普通に大学に行って出れる大会に出ていくか悩んでて……
まずは今年の夏から始まるプロテストの1次予選に出てみようかなと思ってる、その間に大学もしぼらなきゃだし」
「同時進行になるってこと?」
うんと愛菜は頷いた。
2人で話をしているとインターフォンが鳴り理久斗と響がやってきた。
「どうぞー」というと理久斗だけ入ってきた。
「あれ?響は?」
「写真撮ってるよ(笑)」
「全く~」
凛華は玄関に向かった。
「パスタができるまでゆっくりしてていいよ」と理久斗は声をかけ、荷物をキッチンにおろし、長袖のシャツを腕まくりをする。
「お疲れ様」
愛菜が寄って行ってしっかり上までまくってくれた。
「あ、うん(笑)ありがと」
手伝うよと2人でキッチンに立つ。
「何のパスタを作るの?」
「坂下さんがカルボナーラが好きだって響から聞いたから作って欲しいって」
「へぇ、知らなかった」
「学食はミートソースとナポリタンしかないからな」