才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
理久斗の想い
「相馬くんにも頑張れって言った(笑)」
「それが理久斗先輩、アレ用意してないんすよ」
「そうなの?泊まる事もできたはずなのに考えなかったのかな?」
「うーん、そこが天然なんだよな、俺なら泊まるかな」
「真面目なんだよ、きっと」
「ですかね、なんで、俺が渡しときました(笑)」
「へぇ、響こそ要らないでしょ?部屋にあるんだから」
「いや、まぁ、そうなんすけど……」
「それとも私以外の人とか考えてるのかなー、響は」
「いや、それは、ないっす、でもちょっと妄想で持ってるだけなんで、許してください」
響は必死で謝った。
妄想って意味わかりませーんと言いながら足早に歩き出す。
「ちょっ、凛ちゃん、待って!」
響は後ろから追いかけた。
「えーと、りっくん…2人になっちゃったね」
「そうだね」
「今日…泊まるって聞こうか迷ってたけど、ダメになっちゃった」
「…うん」
「明日も部活あるから無理かなってギリギリに言おうと……」
「仕方ないよ、愛菜のせいじゃないし、約束もしてなかったんだから気にしなくていいよ」
りっくん…なんかそわそわしてる?
「僕……普通に響と坂下さんと一緒に帰るつもりだったから……」
「なんで?」
愛菜は尋ねた。