才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ

「次からは一緒に勉強しようね」

「ありがとう」



店を出ると近くに商店街があり、少しぶらぶらして愛菜のバス乗り場まで送っていって初めての制服デートはあっという間に終わった。





次の日、補習が終わり帰ろうとすると理久斗くんと呼ばれた。


教室を出ると愛菜が待っていた。


「あれ?部活終わった?」

「うん、帰れる?」


「もちろん、会えると思わなかった、嬉しい」


愛菜は夏休みはバスで来ていたから歩いてコンビニまで行った。



アイスを買って二人で食べる。


「久しぶりにアイス食べた」


愛菜はそう言うとティッシュを鞄から出して口元を拭く。


「あんまり食べない?僕の家は年中冷凍室に入ってる(笑)」


「私の家はスーパーが遠くて…」


「なるほど買って帰ると溶けるのか」


「そうね」


「コンビニとかも?」


「ないかな」


「愛菜ってこのコンビニでお菓子一つだけいつも買うよな」


「そうね、自分で食べる分だけ買うかな」


「愛菜って兄弟とかは?」


「兄がいるけど今は家にはいないっていうか両親もほとんどいない」


「え?それは聞いていい話なのかな?」


「うん、全然」


僕は愛菜の話を聞いた。


どうやら愛菜の父親はプロゴルフ選手のキャディーをしているらしくてオフシーズン以外は今はほとんど家には戻らないらしい。

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