才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
合宿
あっという間に合宿当日が来た。
『お願いします』と全員で民宿の方に挨拶をする。
海に近い場所でそこからバスで弓道場まで行けると言う事でこの民宿に決めたらしい。
2泊3日の合同合宿の始まりだ。
道具は先生が車で運んでくれるから生徒は自分の荷物をリュックや、小型のスーツケースに入れて弓道場に出発した。
弓道場に到着すると先にK高が来ていた。
K高は強豪だけあって部員数はA学園の倍くらい多かった。
お互い挨拶を済ませると理久斗くんが相手の部長と話してるのが見えた。
知り合いなのかな?
確か挨拶の号令をかけてたから部長で間違いなさそう。
愛菜がじっと見ていると目が合ってしまった。
軽く頭を下げられたからこっちも頭を急いで下げた。
「愛菜〜、行くよ」
凛華の声がして、女子の方に歩いて行った。
「理久斗、お前の学校、美人な子や可愛い子が多いな」
理久斗の友達の大家叶多(おおやかなた)は理久斗に言った。
「まあな(笑)」
「嬉しそうだな、幼なじみの彼女は元気か?」
「別れたよ」
「そうか、仲良かったのにな」
たまに日曜日の練習の時に咲優を連れていった事があり、叶多は顔は知っている。
「まあね、じゃあまた後で」
理久斗もみんなの方へ集まった。
合同合宿とはいえ、学校によって準備の仕方は様様、今日は最後の方に練習試合を組んでくれていた。
愛菜達はゴム引きと藁打ちを外でウォーミングアップをして室内に入ってきた。