才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ

愛菜は少しだけ足を1歩出して理久斗の側に寄った。

腕と腕が少し触れる。

「だって人がいるもん、今日はこのくらいで許して……」


いつものように真っ赤にきっとなっているだろう、暗くて見えないけれど……



一歩でも僕に近づいてきてくれた愛菜もまた可愛かった。

それからすぐに宿に戻った。




次の日の練習では愛菜の怪我もたいしたことなく弓を射ることができた。


練習終わりに両校で浜辺でBBQの準備がすすめられた。


K高は今日の夜に帰るらしくて、明日はA学園だけの練習と聞いた。


K高は専用バスで浜辺にやってきた。



理久斗くんが率先して汗をかきながら肉やら野菜やらを焼いてくれている。


凛華と食べていると「三木さん」と大家くんが話しかけてきた。


隣にいた凛華は愛菜の持っていた器とお箸を受け取りそっと離れた。


「ちょっと話いい?」


愛菜は理久斗くんを見たが焼くのに必死だ。


「うん」と返事をした。



「ちょっと海の方に行かない?」



愛菜は仕方なくついて行った。



一緒に理久斗と肉を焼いていた紗英は愛菜がナンパされてるよと理久斗に話した。


理久斗は一瞬顔をあげたがまた焼き始める。


「いいの?浮気してるよ?」


「浮気?愛菜はそんな事しないよ、普通に話しているだけなんて浮気じゃない」


「愛菜はともかく、向こうは積極的みたいよね、やっぱり愛菜はモテるね」


< 36 / 274 >

この作品をシェア

pagetop