才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
「愛菜って泳げないのかと思ってたよ」
「ホテルにプールがある所が多かったからよく泳いでたの、でも久しぶりなのよ」
愛菜は周りを見渡した。
「そういえば凛華は?」
「バレーしてない?」
「いないね、どこ行ったんだろ、凛華いつも気を遣ってくれて……」
「坂下さんは泳げるの?」
「あまり……あっバレーを見てる、私呼んできてもいいかな?」
「いいよ、一緒に楽しもう」
「ありがとう、ちょっと待ってて」
愛菜は海から上がり凛華の所に行く。
男子誰か呼んだ方がいいかな……
「凛華、泳ぎにいかない?」
「あー、いいよ、見てるし」
凛華の前に浮き輪が出てきた。
「え?」
後ろを向くと一年生の本堂響(ほんどうひびき)がいた。
「先輩、浮き輪を用意しました、海に入りませんか?俺と……」
「本堂くん」
愛菜が一人で海に戻ってきた。
「今の誰?」
「一年の本堂くん」
「響か」
確か坂下さんの事がタイプと前に話してはいたが……
「愛菜、坂下さんは付き合っている人はいるの?」
「わかんないんだよね」
「え?あまり恋愛の事は話さない感じ?」
「そうね、今はクラスも違うし、帰りも凛華は電車だから……確か一年の時は中学から付き合っている彼はいるとは聞いたことはあるけど、今はどうなってるかはわからないかな」
「そうか……響は坂下さんの事が気に入ってはいるんだよね」
「そうなんだ、知らなかった」