才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
理久斗くんも体育ジャージを履くと浴室乾燥をしてくれた。
「ジャージで帰ってもいいのに」
「スカートがシワになるだろ?」
凄く気がつくな、私なんて結構ズボラなのに…
「ぷっ、思い出した、ふふっ、おかん(笑)」
合宿の時にあまりにも世話好きで仲間に言われていたことを……
「何だよ、急に笑ってー、家に連絡しとく?昼も一緒に食べよ」
「あっ、大丈夫、いないから」
「また?あ、でも家政婦さんは?」
「日曜日はお休みなの」
「じゃあ、日曜日は誰もいないんだな」
「うーん、予選落ちしたらみんないるかも(笑)」
そっか、ゴルフは予選を通過したら土日の大会に出るんだったな。
リビングダイニングに通されて、ソファに座っていた由依に話しかける。
「突然お邪魔してごめんなさい。三木愛菜といいます」
「妹の由依です、もしかしてお兄ちゃんの彼女ですか?」
急に確信をつかれて愛菜は真っ赤になった。
「一応……そうです、はい」
由依ちゃんは少し機嫌が悪そうだった。
いきなり訪ねてくる彼女だもんね、そりゃそうよね。
理久斗くんにソファに座っててと言われて座ったけどそれから会話はなかった。
「由依、メシ出来たよ、愛菜もこっち来て座って」
「はーい」
由依ちゃんはソファからダイニングテーブルに移動した。
由依ちゃんが立ってからゆっくり愛菜はダイニングに行った。
テーブルにはナポリタンが置かれていた。
「愛菜ここどうぞ」
「うん」
由依ちゃんの正面に座った。