才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
過去
理久斗くんが喋らなくなってしまった。
やっぱりお部屋に行きたかったのかな……
でも恥ずかしいんだもん。
「あの……さっき会ったM女子の人、元カノだったんだね、可愛い人だったね」
別に元カノの話をわざわざする必要はなかったんだけど、自分でも聞いたことにびっくりしていた。
やっぱり気にはなってたんだろうか……
「あー、咲優は幼なじみなんだよ、年は1つ上、だから由依も昔からよく遊んでて……仲良くしてたからきっと愛菜にあんな態度を……ちゃんと言い聞かせておくから」
「そんな、私は大丈夫よ」
理久斗は愛菜の肩を引き寄せた。
「愛菜、優しいな」
長い理久斗くんの手は肩に回してから愛菜の頬までスリスリと触る。
「んっ……こそばゆい」
またほっぺを触る~
「フッ、僕はどうやら愛菜のほっぺたを触るのが好きみたいだ(笑)あっ、また赤くなった」
「もう、意地悪」
「可愛い(笑)」
理久斗くんはちゃんと気持ちを伝えてくれる。
嬉しい……でも咲優さんの事もちょっと聞きたい、どうして別れたのか……
私が恋愛のことをまだよくわからないから、こういう事は話したくないかな?でも……
「あのね」
「うん?」
「言いたくなかったら全然いいんだけどね、その……」
愛菜は下を向いた。
「咲優の事が気になる?」
コクンと頷いた。