才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
「ううん、私も理久斗くんと付き合うのが初めてで……助けてもらってるの」
「愛菜さんがお兄ちゃんに?逆じゃないの?しっかりしてそうなのに」
「そう見えるだけなの(笑)恥ずかしい……何も出来なくて」
「愛菜の言うことばっかり聞いてんだろって友達にも言われる(笑)愛菜は何でも出来るイメージが強いからな」
由依はうんうんと頷いていた。
「そうでもないのよ(笑)実は理久斗くんの方がリードしてくれてるの、素敵なお兄ちゃんね」
「あー、うん……優しくて由依の面倒も見てくれるの、お母さんみたいに」
「(笑)わかる、仲間にもおかんて言われてるの」
「えー、おかんて(笑)」
由依ちゃんと笑いあった。
「愛菜さん、笑うと印象違うね、可愛い」
「うそ!ありがとう、理久斗くんが笑わせてくれるのよ」
「お兄ちゃんて天然が時々出るからね〜」
「クスッ、そうね(笑)」
「お兄ちゃんをよろしくお願いします」
由依は頭を下げて2階に上がって行った。
理久斗はソファに座った。
「愛菜のおかげで由依も素直になれた、ありがとう……由依の中の咲優のイメージを壊したくなくて話してなかったんだけど、正直に言って正解だった、愛菜にも謝ったし」
「私も理久斗くんに謝らないと……」
「え?」
「……自転車の鍵に水族館で買ったお揃いのキーホルダーを付けてたの、ごめんなさい」
「っ……焦ったー、謝るって言うから別れるとかの話かと一瞬頭をよぎったー、よかった」