才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
不安要素
「愛菜はあまり周りの事を気にしないけどさ、今愛菜に聞いたのはあのグループの中に相馬くんの事を好きな子がいるからだよ」
「えっ?」
「さっきの愛菜の返事だとさ、相馬くんは本当にただの落し物届け人だよ、そして相馬くんが好きな子はやっぱり優しい〜ってなる」
「そうなの?告白された?だけだったから私の事だけかと思った」
「私は相馬くんの態度で愛菜の事が好きなんだなって1年の時から知ってたけど、相馬くんて意外とモテるんだよ、背も高いし、いつも笑ってて話しやすいし、顔も悪くない、超優しいからって」
そうなんだ……
愛菜はさっきのグループを見る。
「でも理久斗くんてこっちの校舎じゃないからあまり会わないよね、どこで知るんだろ」
「そうだけど誰がいつ会うなんてわかんないじゃん、ちなみに紗英(さえ)も夏合宿の時に愛菜がいない時に愛菜が好きじゃないなら狙うって言ってたよ」
「紗英が?何で?紗英は付き合ってるの知ってるよね?」
凛華に詰め寄る。
「それは愛菜が自分で考えなよ、多分相馬くんから告白して、何となく付き合ってると思われてるんじゃない?実際、愛菜の口からは付き合ってるって言ってないじゃん?呼び方が変わって一緒に帰ってるだろうってだけだからさ」
凛華はそう言うと作業に戻った。
私達、普通に付き合ってるよね……
愛菜達は土日も文化祭の準備で部活が終わると作業に戻っていくから暫く2人では帰れなかった。