才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ

「そんな、部活休んで一生懸命やってる人に怒らないよ」


理久斗は愛菜を抱きしめた。


「愛菜、文化祭が終わったらデートしよ」


「うん」


「もうちょっと充電させて」


理久斗は背中から愛菜の頭の後ろに手を添えた。




ん?いつものハグと違う?と愛菜は思ったが頭をなでなでされて理久斗くんはありがとうと言って離れた。



明日早いから帰ろうと理久斗くんは立ち上がった。






次の日いよいよ文化祭の始まりだ。


卓球場に迷路を作った愛菜と凛華のクラスは大忙しだった。




当番が決まっていたのに、列の整理をしなくちゃいけなくて、一緒に回ろうと約束していた理久斗くんに休憩の時間がわからなくなったとLINEをした。



昼頃に理久斗くんがおにぎりとパンを何個か差し入れをしてくれた。



凛華とお礼を言う。



相変わらず優しいねと凛華が言ってくれた。



一日目が終了する頃、凛華が行ってきなよと言ってくれて卓球場から少し離れる事に……




理久斗くんにLINEをしてどこにいるか聞くけど既読がつかない。



明日の準備かなと弓道場の方に行ってみた。



部室の裏に行く理久斗くんの後ろ姿が見えた。



歩いて部室に近づくとバレー部の女子の部室のドアが開いていて何人かの話し声が聞こえた。



「相馬くん優しいから付き合ってくれるんじゃない?」



「あー、そうかもね、頑張れ〜」



愛菜は理久斗くんが行った反対の方にまわった。


部室の裏には女の子と理久斗くんの姿が……


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