才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
文化祭二日目
次の日の一般開放日は大忙しだった。
弓道部の当番も理久斗くんが昼休みの時に愛菜が当番ですれ違い。
忙しいのはわかってはいたが会えない事でお互い会いたい気持ちがより増していた。
愛菜に会えない……
僕が宿題なんて馬鹿な事を言わなければ良かった。
最初の英文での告白と同じように格好つけた結果がこれだ……
弓道場で片付けをしていた理久斗は後輩達を先に帰らせ、道場で一人ぼーっとしていた。
素直に愛菜にキスしたいって言えば良かったかな……
僕が愛菜が恋愛が初めてだからゆっくり進んでいこうと思っていたのも間違いではないんだけど、どんどん愛菜の可愛さにやられている……
だから愛菜にちゃんと自分の事を好きになってもらってからじゃないとキスはしないと勝手に決めていたのだ。
それは僕が決めただけで愛菜の気持ちは何も考えてないじゃないか……
賢い愛菜に宿題なんて……
全く僕はバカだ、家に帰ってから僕はいつも反省する。
好きの言葉が欲しいと思うのは間違ってるかな?
でも自分の気持ちだけでキスするのはやっぱり違うと思うんだ。
誰もいなくなった弓道場にごろんと大の字になった。
明日は部活がないけど愛菜はデートをしてくれるかな?
クラスの打ち上げとかあるんじゃないかな、はぁ……ずっと愛菜の事を考えてる。